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疾走

京都シネマ(20060117)

好んで読む重松清の「疾走」が原作。ところが、この作品は未読である。
映画も見た限りでは、重松作品としてはちょっと雰囲気が違うのかな、と思った。

家族の中で、一人が病むことで、家族がバラバラになり、破滅に向かっていく。ちょっとした歯車の狂いが、ということなのだろう。
ここでは、兄の間違いによって、弟の人生が狂っていく。
兄が弟の婚約者と仲良くなってしまったことによって、婚約者の家族を皆殺しにしてしまった弟。罪を感じて、神に仕える道を選んだ弟。
そして、もう一組、優等生とレッテルの貼られた兄。その重圧に負けて、カンニング。見つかって、停学。そして、壊れていく。取り返しのつかないことをしでかし、その結果、家族も...
二人の弟は、自死することができず、疾走していく。
そして、ついには...

でも、結末に、若干の救いはあるのだが...

ちょっと後味悪さが残った。