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母恋旅烏

著者
[荻原浩]
出版社
[双葉社]
読了日
20061018

荻原浩は本当に引き出しが多い。
どれとして、同じ雰囲気の作品がない。シリーズ物は別だけどね。

今回は、旅の一座の物語。
というより、旅の一座に挫折した一家の物語。レンタル家族なるビジネス。
おもしろい商売だと思ったら、これも、大手のビジネスのパクリ。
だめだめだけれど、いうことは大きい父親にみんなあきれるばかりなのだけれど...

ひょんなことから、昔、飛び出した劇団に戻り、紆余曲折の末。大きなことをいうだけではなく、それなりのことをしていく。そして家族はまとまるのか...

後半の劇団立て直しを中心に考えるのであれば、前半のレンタル家族は少々情調だったかもしれない。前半で、家族の一人一人の人物像が描かれていくので、そのための前半だったのかな。