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敬愛なるベートーヴェン

TOHOシネマズ川崎(20061213)

第九の初演4日前からのお話。作曲家が書いた譜面をパートごとに清書する写譜のお話。
写譜の手助けとして音楽学校から送られてきたのは、うら若き(23歳)の女性。一方ベートーヴェンは、粗野で乱暴で横暴で...とにかく、いやなやつの雰囲気で一杯。天才だから許されていたのかもしれない。

ベートーヴェンは有名な話だけれども、聴力を失って、いろんな道具を使いながら音と格闘していたのだけれど、オーケストラの演奏の音すらよく聞こえなくなって、第九初演の指揮が危ない。これを助けたのが彼女。

その前から、少しずつ心を通わせ、ベートーヴェンのほうも少しずつだが歩み寄り、それでも、音楽、芸術についての妥協は一切許さない。

お互いに仕事の上での欠かせないパートナーであることを認識していくのだね。

音楽を作るとは、神の声を聞いて、譜に記していくこと。音が聞こえなくても、聞こえないからこそ、頭の中には音楽があふれている。神の声を聞くには、心の中の雑事を消し去らなければならない。

実話に基づいた物語なのだそうだけれど...第九の演奏シーンもよかった。
写譜のアンナは美しい。どこかで見たかなと思っていたら、トロイのヘレンだったのだね。ヘレンだから美しいのは当然だね。