ナイチンゲールの沈黙
- 著者
- [海堂尊]
- 出版社
- [宝島社]
- 読了日
- 20061026
「チーム・バチスタの栄光」で『このミス』大賞を受賞した海堂尊の2作目。1作目の名物コンビが登場するのだけれど、これに厚生官僚の大学時代の友人(腐れ縁?)の警察官僚が加わって、三つ巴のコンビ。
読み進むテンポはいいんだけれど、設定というか内容はどうだろう。
前作のバチスタ手術は、その後ドラマでやっていた『医龍』でも取り扱っていたバチスタ手術。そして、断層撮影など、既存の世界観の中で進んでいたように思える。そうでないとしたら、うまくごまかされていたということだ。
今回は、本文にもあったのだけれど、完全に否定されない限りは科学としての可能性がある、といってしまえばそれまでだけれど、少々とっぴな設定で話が進んでいく。そんな違和感が、前作とは違って付きまとってきた。
テンポはいいのだけれど、そのあたりがちょっと気になってしまった作品でした。