{{amazon 4048737880}} :著者:{{category 東野圭吾}} :出版社:{{category 角川書店}} :読了日:20080205 不倫するやつなんて馬鹿だと思っていた。ところが僕は、その台詞を自分に対して発しなければならなくなる。ただし、その言葉の後に、こう続ける。でも、どうしようもない時もある。 というのは、帯の言葉。 幸せな家庭を持つ男性が、会社に派遣で来た女性とちょっとしたきっかけで出会い、深みにはまっていく。最初は、魅力的な女性との時間が楽しかっただけなのに、回数を重ねるに従って、関係が深くなり、浮気だったはずが本気になっていく。なんか、そんな気持ちってわかるような気がする、というのは危険ですね。 そして、この本では、彼女の抱えている過去が深く関わってくる。過去を知れば知るほど、関係を重なれば重ねるほど、引き返せないほどに情が深まっていく。だけど、その結末は... やはり、東野圭吾、うまいです。最近は、「容疑者Xの献身」ほか、ミステリーとしてだけでなく、完成度が高くなってきているような気がします。