{{amazon 4062755491}} :著者:{{category 川端裕人}} :出版社:{{category 講談社文庫}} :読了日:20061019 文庫化による再読。世捨て人的なせちやんの印象が強かったけれど、こんな話だったのだね。いかにいい加減に読んでいたのか、それとも、忘却の彼方に行ってしまったのか。 学校の裏山にある摂知庵にすむ「せちやん」。日がな一日、プラネタリウムを作ったり、パラボラアンテナで宇宙からの声を聞く。宇宙にいる友を探して、彼らの音を聞こうとする。せちやんは、setiやんなのだ。本当に、星の声を聞こうとしていた。 彼のところに集まる、少年3人。みんなそれぞれの道を進むが、周囲に流され、ビジネスで一時成功した主人公は、3人の中で最後にせちやんの本当のところが理解できて、そしてせちやんとなっていく。 人生の成功と失敗っていったい何なんだろう。 そして、せちやんは本当に星の声が聞けたのか。